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March 2011

2011.03.25

JST「犯罪からの子どもの安全」領域アドバイザー退任のお知らせ

この3月をもって、JST「犯罪からの子どもの安全」領域アドバイザーを退任させていただくこととなりました。
この領域は大変重要な課題を扱っており、私自身も多くのことを学ばせていただきましたが、私が貢献できることが少なくなっており、他の仕事で多忙をきわめていることから、今年度末の任期切れをもって退任させていただくことにいたしました。
アドバイザー在任中にお世話になったすべての皆様に感謝申し上げます。
今後は違う形で、犯罪からの子どもの安全に
貢献していきたいと考えております。

地震後2週間経過、テレビ番組の構成を考える

 今日で地震から2週間。当初からテレビのあり方、特に子どもたちに与える影響について意見を述べてきたが、現時点でのテレビの状況について考えられることを書いておきたい。昨日までもランダムにいろいろな番組を見てきたが、本日朝についてはチャンネルを替えながらいろいろな番組を意識的に見ている。以下は私が見た範囲の番組が根拠であり、私が見なかった番組で異なる状況が生じている可能性が否定できないことはお断りしておく。

 3月14日の記事「地震から4日目を迎えて、テレビ各局へのお願い」で書かせていただいた内容については、大きな改善が見られていると感じている。すでに番組編成は基本的には通常に戻り、津波等の悲惨な映像が繰り返し流されることもなくなった。不適切なバッシングをしない等の配慮も見られる。各テレビ局が方針を公表しないことは残念ではあるが、日々変わる状況の中で試行錯誤を繰り返していると考えれば、方針の公表に踏み切れないことも仕方がないのかもしれない。

 Twitterでの発言を探しても、テレビへの不満はかなり減っていると感じられる。試みに昨日、気になることはないかと問いかけてみたが、出てきたのは官房長官記者会見での手話の映像が民放では映らないことが多いという指摘のみであった。もちろん、手話についてはせっかくつけてもらうことができたのだから、ワイプで必ず入れる等の配慮をお願いしたい。被災地では字幕放送を見られないことも多いであろう。

 他方、テレビ局、特に民放の番組のつくり方について、構造的な限界が感じられることを指摘しなければならない。民放各局の番組では、被災地のガソリン不足、原発から30km前後の地域の孤立、原発の状況、首都圏の水道水の放射能といったテーマを決め、そこにあてはまる情報を取材し、伝えるという形での番組づくりがなされている。このような番組づくりでは、取材の過程で新たな視点につながる情報が得られても、番組には反映されにくいと感じられる。被災地の状況も関連する専門的な知識もない芸能人等が、「水の買い占めはやめましょう」などというメッセージを発するだけのコーナーすら見られる。

 テレビ局は、「伝える」ことが仕事だと考えているのであろう。だから、伝える内容を決めて、ひたすら伝えようとする。だが、現時点で必要なことは、一人一人の声をもっと丁寧に聴くことではないか。今、被災者や支援者で起こっていることは、当事者に発信してもらわなければ何もわからない。あらかじめテーマを決めてそこにあてはめる手法では、当事者は「聴いてもらえなかった」という思いを抱きかねない。そして、そのことはテレビ番組を通して、視聴者にも伝わってしまう。

 私も経験しているが、テレビ局の取材を受けた人が「言わせたいことを言わせようとしていて、自分の話を丁寧に聴いてもらえない」という経験をしている人は多く、今回の震災はそうした経験を多くの人に広げてしまっている恐れがある。当事者一人一人の話を丁寧に聴き、問題解決についてともに悩み取り組むという番組づくりを検討することはできないのだろうか。今、テレビ局のスタッフは過酷な状況の中、多くの批判を浴びつつ、懸命に番組づくりをしているのだと思う。そうした努力を、方向転換をしながら進めてもらうことはできないのだろうか。

 NHKの「あさイチ」では、地震保険、睡眠不足、肩こり等、被災者が実感として抱えている課題を専門家も招いて非常に具体的に扱い、番組では多くのFAXが紹介されている。これは、民放とは違う恵まれた条件で番組づくりができる、NHKならではのやり方なのかもしれない。ぎりぎりの予算で動いている民放では、そんなことはやれないと言われそうである。だから、NHKと比較して民放を批判することは、避けたい。民放ならではの工夫で、当事者の声を丁寧に聴く番組をつくってほしい。

【追記】(2011.3.25 9:57)

 本日Twitterに「日テレ「スッキリ!!」。ペットボトルの買い占めが不要ということを出演者一同で訴えています。が、こういうことを言えば言うほど不安になるということ。善意はわかるのですが、騒がないという選択肢もあるはず。」と書いたことについて、以下補足させていただきます。

「~をするな」という主張は、そのことの深刻性を印象づけます。「~をしよう」という肯定的な主張がなければ、不安をあおるだけです。看過せよということでなく、表現に工夫をと主張いたします。タレントさんが根拠なく買い占めをやめようと言うのでなく、水道水をより安全に使うノウハウを伝える等、違う方法を工夫していただくことはできないのでしょうか。

2011.03.20

震災に関する情報支援として何ができるか

 メディアや情報に関わる研究者が連携して、震災に関する情報支援を進めていこうという動きが始まりつつあります。以下、私が関与しているものを中心に、現状と課題をメモとして書いておきます。

1.これまで取り組んできたこと(ほぼ時間順)

(1) 学生へのメッセージの発信、情報共有
・学生や家族の安否確認
・一人暮らしの学生ができるだけ他の人と一緒にいるよう勧める
・大学や周辺地域に関する情報の共有
・来るべき出番に備えて学び、体力を蓄える
・ボランティア情報の共有、参加する学生への激励

(2) 学校の教員等への情報発信
・深刻な被災のない地域の子どもの心のケア
・テレビが報じない情報(各地での前向きな取組、世界からの応援)の共有
・学校版Pray for Japanの応援

(3) テレビ放送に関する提案
・悲惨な映像の限定的な放映
・政府や電力会社への無責任な批判をしない
・通常番組に戻す等、方針の明示

(4) 学生に関わりのある地域(福島県田村市)をターゲットとした情報支援
・学生チームによるTwitterやブログの立ち上げ
・現地への電話やメールによる取材にもとづいたニーズの把握、情報発信

2.今後の課題と取組案

(1) 被災地・被災者支援
・市町村別(もしくは中学校区別、以下同様)にサポートチームを作り、現地に関する情報収集を行う。
・スマートフォンもしくはタブレットと回線を被災地・被災者に事業者から提供してもらう。
・ネットに不慣れな人でも利用できる市町村別ポータルサイトを作成し、更新していく。

(2) テレビ局、新聞社、雑誌社等に対して
・震災関連報道に関する方針を定める
・風評被害防止策を検討する
・被災者に配慮すべき表現のガイドラインを検討する
・リアルタイムで放送の内容・方法を修正するしくみを設ける(たとえばネット対応の強化)
・地デジ以降の延期
・ネットでの配信の拡充

(3) 学校等に対して
・子ども、教職員、保護者に対する心のケアに関する情報の共有
・放射能等に関する情報の共有(特に風評被害防止の観点から)
・震災をふまえた学習に資する教材の提供

(4) 学生に関して
・被災学生の支援、ボランティア等に関する情報の共有
・学生による情報支援活動の推進

2011.03.18

「情報」で福島県田村市を応援したい

 私の研究室の学生のお父さんが、福島県田村市で働いておられます。田村市は福島第一原発からの距離が30km前後で、被曝に関する風評被害もあって物資が届かず、情報も足りないということで大変なご苦労をされています。
 そこで私たちの研究室では、当該の学生(「はっち」というハンドルネームの2年生)を中心に、学生たちでプロジェクトチームを組み、「SAVE TAMURA」ということで、福島県田村市を応援する活動をネット上で進めることにしました。私たちにできる被災地支援と考えています。
 ぜひ多くの方にブログやツイートをご覧いただき、情報収集や拡散にご協力いただきたいと思います。

  ブログ SAVE TAMURA http://blog.livedoor.jp/save_tamura/
  Twitter @save_tamura

2011.03.16

日本テレビ「スッキリ!!」における悲惨な映像の扱いについて

 テレビ各局へのお願いについて、昨日、日本テレビ「スッキリ!!」担当管理職の方より、社の上層部も「ご指摘の通り」と認めていること、「まず映像面の配慮については今後、留意するべきことだと考えており情報番組のプロデューサーレベルでさきほど共通認識を持ちました」とのことのご連絡をいただきました。
 しかしながら、本日3月16日(水)の「スッキリ!!」を見ると、繰り返し、不要な津波の映像が流されています。どのような配慮がなされているのか、不明です。一定の方針で津波の映像を流すというのであれば理解できますが、方針が示されていないため何の配慮もされていないのではないかという懸念を抱きます。
 これまでの経緯からもうかがわれるように、少なくとも「スッキリ!!」に関しては、管理職レベルがおっしゃることと実際の番組との間には乖離が大きいと考えられます。これは非常にまずいことです。
 各テレビ局が震災関連報道についての方針を明示し、担当ディレクターが方針に基づいて番組を作れるようにすべきです。

2011.03.14

地震から4日目を迎えて、テレビ各局へのお願い

 地震から4日目を迎え、新しい週が始まりました。首都圏では停電のアナウンスや交通の乱れで混乱を迎えています。しかし、徐々にいろいろなことが見えてきたのも事実です。

 テレビ局でも、通常の番組を中心とした編成が見られるなど、緊急の対応から今後の復旧・復興に向けた対応へと、取り組みが変わってきていると考えられます。

 テレビ局の方々も、ここまで大変な苦労をされ、対応を進めてこられたことと思います。また、民放各局では、大幅なCMカットで経営的にも大きなダメージを受けられているかもしれません。

 しかし、ここは正念場です。今、テレビの影響力は大変大きくなっています。テレビが、被災者ひいては国民をどれだけ元気づけられるかが、問われています。

 以下、メディアリテラシー教育を研究してきた教育研究者の立場から、いくつかの提案をさせていただきます。ご検討いただければ幸いです。どうか、よろしくお願いいたします。

1.今後の放送の方針を発表してください。

 各局内では今後の放送についての方針を検討されていることと思います。もちろん、まだ大きな余震の可能性もあり、電力供給が不安定でもあるので、はっきりしたことを発表することはできないかもしれません。しかし、たとえば、次のようなことを方針として定め、発表いただければ、視聴者はどれだけ安心できるかわかりません。方針の内容についての意見は2以降で述べます。

2.悲惨な映像の放送を控えてください。

 地震関連番組において、他の話をしているときにバックに津波被害の映像が流されることが見られます。また、これまでの経緯を振り返る中でも、悲惨な映像が繰り返し流されています。多くの人が恐ろしい経験をし、今も不安を抱えている中で、悲惨な映像が精神に及ぼす影響が懸念されます。9・11テロ事件の後も、ある時期からあとは悲惨な場面の映像の放映が自粛されたと記憶しています。当面、津波被害等の悲惨な映像の放送を控えてください。仮に津波被害等の映像を使う必要がある場合には、事前にしっかり予告し、放送中も字幕で注意を促すようにして、見たくない人が見ないように配慮してください。

3.基本的に通常編成に戻してください。

 恐怖や不安を経験した子どもたち、さらには大人を含むすべての人にとって、これまでと同様にアニメ、音楽、教養、お笑い、ドラマ等の番組が放送されることは、それ自体が大きなプラスと考えられます。すでにいくつかの局が通常編成に戻りつつあるようですが、はっきりと宣言して、通常編成に戻していただければと思います。ただし、この状況で放送するのは不謹慎と思われる番組もありえますので、そうした番組については早急に検討し、差し替えをお願いします。また、地震情報をまとめて放送する番組が定期的にあればありがたいと思われますので、地震関連番組の放送予定を確立し、繰り返し伝えてください。もちろん、新たな事態が生じたら、従来と同様に、ニュース速報を出したり、臨時番組に切り替えたりすることは必要です。

4.無責任なバッシングを排除してください。

 大変な状況の中で政府や電力会社をはじめ多くの方々が事態への対応を進めておられます。報道に批判的な視点が必要なのは当然ですが、事前に予測不可能な理想的な状態を基準として非難しているとしか思われないバッシングも見受けられます。すべてが初めての事態で、ほとんどが想定を超えているのですから、最初から完璧な対応ができるはずはありません。政府等の対応を批判する番組・コーナーは限定し、無責任なコメンテイターなどは置かずに、冷静に議論ができる専門家と冷静に進行できるアナウンサーやキャスターだけの出演にとどめてください。くれぐれも、毒舌が売りの出演者が、政府等への不満を煽るような言動をしてはならないと考えます。

5.ネットからの情報に積極的に対応してください。

 一部テレビ局ではTwitter等を活用して対応されていることがうかがわれますが、多くの局はネットからの情報に無頓着であるように見受けられます。ネットでは現場からの貴重な情報、この事態に対応するためのさまざまな知恵、外国からの励まされるメッセージ等が多く流れています。しかし、テレビでなければこうした豊かな情報は多くの人に届きません。各局で番組宛、局宛のメッセージをどしどし受け付けることはもちろんですが、Twitter公式アカウントを設けて担当者が積極的にネットで情報収集を進める等して、ネットで流れている情報を有効に活用して今後の番組に活かしてください。(教育に関して言えば、教師や保護者の方から切実な悩み、前向きな取り組み等が多く発信されています。テレビ局の記者の方々の取材だけでは見えないものが多く見えるはずです。)

(以上)

【中止】3/16(水)東京都ネット・ケータイシンポジウム開催

【地震の影響でシンポジウムは中止となりました。大変残念ですが、それぞれが今すべきことに向かいましょう。】

東京都ネット・ケータイシンポジウムでコーディネーターをつとめさせていただきます。情報モラル教育の研究で私が継続してうかがっている世田谷区立駒繋小学校の取り組みや、音楽著作権啓発ビデオを作る高校生の取り組み等、類似のシンポジウムとはひと味違った内容です。皆様のご参加をお待ちしています。


「東京都青少年ネット・ケータイシンポジウム
~子供たちがネット・ケータイを正しく使うために~」開催のお知らせ

ホームページ
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/net-keitai-sympo.html

◎日時:平成23年3月16日(水曜日)午後1時30分から午後4時15分まで
(開場午後1時)

◎場所:東京都教職員研修センター 地下2階 視聴覚ホール(文京区本郷1-3
-3)
地図:http://www.kyoiku-kensyu.metro.tokyo.jp/center-info/ic6.html

◎プログラム
受付開始 午後1時
第1部 午後1時30分から午後2時50分まで
■基調講演 「青少年の“ネット・ケータイ”の現状」
〔講演者〕藤川大祐氏 千葉大学教育学部教授(教育方法学・授業実践開発)
/学長特別補佐
東京都携帯電話端末等推奨基準検討委員会委員長代理
文部科学省「ネット安全安心全国推進会議」委員
安心ネットづくり促進協議会コミュニティサイト作業部会主査
著書「本当に怖い『ケータイ依存』から我が子を救う『親と子のルール
』」他
■学校・地域の取組紹介 
世田谷区立駒繋小学校 「相手を思いやる心を育む情報教育『情報モラルの意
識を高める指導法』」
国分寺市立第二中学校 「地域と中学生のコラボレーション『中学生と大人“
本音でトーク”』」
葛飾区青少年委員会  「葛飾区内におけるファミリeルール講座」

第2部 午後3時から午後4時15分まで
■高校生による取組発表
私立錦城高等学校の映画研究部による、著作権に関する普及啓発DVD発表
■パネルディスカッション
〔コーディネーター〕
藤川大祐氏 千葉大学教育学部教授(教育方法学・授業実践開発)/学長特
別補佐
〔パネリスト〕
私立錦城高等学校 映画研究部 生徒2名 
国分寺市立第二中学校 生徒1名
小中学生の保護者2名
鈴木廣子氏 すずきひろこ心理療法研究室室長・精神科医

○申込方法
ホームページの受付フォームによりお申込みいただくか、リーフレットをダウ
ンロードの上、
ファックスまたは郵送で、平成23年3月11日(金曜日)までにお申込み
ください。

PC
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/net-keitai-sympo.html

モバイル
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/net-keitai-sympo_mobile.html

○東京都報道発表のページ
http://www.metro.tokyo.jp/INET/BOSHU/2011/02/22l2g100.htm

2011.03.13

地震の後、学校で考えてほしいこと

 このたびの地震では、直接大きな被害があった地域の方々はもちろんですが、全国の人々が大変なショックを受け、いろいろなことを考えていると思います。

 もちろん、子どもたちもさまざまなことを感じているはずです。身近で直接的な被害がなかったとしても、テレビで流れ続ける地震のニュースを見て、大きな不安を覚えていると考える必要があります。

 以下、私なりに明日3月14日(月)から学校で取り組んでほしいことを整理しました。教員やスクールカウンセラーの方々に参考にしていただければ幸いです。また、修正やつけたし等のご意見をいただければ、ありがたいです。(主に、直接的な被害がなかった地域の学校を想定して書いています。学校段階は小中高を広く想定しています。)

1.大人への不信を招かないように

 保護者や教師などの大人は、地震報道を見て不安がる子どもに、不安を解消しようとして「大丈夫」「心配ない」と言うかもしれません。学校では、ともすると何事もなかったように、地震の話題にふれずに授業を進めようとするかもしれません。

 しかし、子どもたちが不安になることは当然で、大人がその不安を否定するかのような対応をすることは、不安をわかってくれないという不信を招くことになりかねません。大人への不信が大きくなれば、体調不良を大人に言えない、ストレスから暴力等のトラブルにつながる等、新たな問題につながる可能性が大きくなります。

 学校では、教師が自分の言葉で、地震について感じたことや考えたことを話してあげてほしいと思います。大きな揺れやたびたび訪れる余震で不安に思ったこと、自分の家族や学校の児童生徒について考えたこと、助けを求めている人がいても自分では直接できることがないのではないかという無力感、自分たちの生活の今後への不安等、率直に話していただけば、子どもたちは教師に不信を抱くことはないでしょう。できれば、今自分にできることをどのように考えているのかを、悩みを含めて話していただけるとよいと思います。

 そして、子どもたちの思いをたくさん話せるようにしてほしいと考えます。少人数でそれぞれが話をし、全体でも話し、インフォーマルな休み時間等に話したい子どもが教師と話すといったことができるようにしてほしいです。応急処置としては、不安を聴いてもらえるようにするということが必要だと考えます。

2.自分たちができること

 被災地の悲惨な状況が報じられているのを見て、自分たちにも何かできることはないのかと考えたくなるのは当然です。もちろん、救助を求めている人を助けにいくことも、被災地に差し入れをもっていくことも、子どもたちには(一般の大人たちにも)できません。

 しかし、全く何もできないわけではありません。今、いろいろな人が知恵をしぼり、自分たちでできることは何かを話し合い、できることを進めようとしているということを伝え、一緒にできることをやろうと考えてほしいです。

 被災地以外ですぐにできることは、節電です。原発の停止などもあり、電力供給量が減って首都圏などで大規模な停電が必要になる可能性が出てきました。しかし、停電が起これば、病院の医療機器が使えなくなることをはじめ、さまざまな問題が生じます。みんなで節電をすることで、停電を回避することができます。量に限度はあるものの、西日本からも送電は可能です。単純に、無駄な電気を使わないことが、日本の多くの人にできる貢献です。

 節電の取り組みは、インターネットのTwitter等で話題となり、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」になぞらえて「ヤシマ作戦」と名付けられ、広がっています(関連記事)。この作戦との関連はわからないものの、電力消費量が予想よりも少なくなり、当面の停電は免れています。

 それ以外で子どもたちにできることとしたら、自分やまわりの人の心身の健康を守ることや、しっかり勉強して将来何らかの貢献ができるようになることなのだろうと思います。食事をとり、運動をし、規則正しい生活をして体調の維持につとめること、家族や友達にやさしくし、互いにおだやかな気持ちで過ごせるようにすることが、周囲からすれば最大の貢献かもしれません。しかし、自分の欲求を抑えつけるだけではまずいので、好きなDVDを見たりゲームで遊んだりすること等、一時的にでも楽しい思いになることもよいことです(だからこそ、たとえばNHK教育テレビが通常番組を放送する等の対応が望まれます)。そして、この地震からの復興には時間がかかる上、自然災害に向き合うことは長期的に必要なのですから、未熟な今できることだけでなく、大人になってできるようになることのために今は学ぶということも重要です。

3.世界からの応援を見る

 テレビでは今のところ惨状ばかりが報じられていますが、ネットでは世界からの応援や賞賛が頻繁に話題になっています。また、日本の中での誇らしい話題が共有されています。たとえば次のようなサイトを学校で子どもたちと一緒に読み、話し合ってはいかがでしょうか。

がんがれ日本!(google docs版)
【prayforjapan】世界から届いた日本への祈り

4.教職員自身のケアも

 この数日、教職員自身が大きなショックを受け、さまざまなことを考えて過ごしておられると思います。11日(金)に児童生徒を帰したり学校で帰宅困難者を受け入れたりして、対応にあたられた方も多いでしょう。ストレスや疲労を抱えておられる方が多いと思います。

 教職員は、自分たちが抱えているストレスや疲労を後回しにしてしまいがちですが、それで体調を崩してしまってはいけません。互いに不安な思いを共有したり、できることを話し合ったりして、自分たちのケアを決して忘れないでください。教職員集団が元気で、子どもと一緒にいられるということが、教職員の基本的な責任です。

(以上)

追記 町田智雄さんのブログの記事「3月14日、教師から子どもへ」に、とても参考になる内容が盛り込まれています。ぜひお読みください。

2011.03.11

日本テレビが遵守すべき放送基準について

 日本テレビ「スッキリ!!」の件に関して、日本テレビの放送基準がどのようになっているかを確認しておきます。

 日本テレビは「個々の番組および広告の放送にあたって守るべき基準の細目については「日本民間放送連盟・放送基準」を準用するものとする。」としています(日本テレビ番組基準より)。基本的に民放各局は民放連の放送基準を準用するということにしているようです。

 民放連の放送基準は、こちらに掲載されています。こちらには、解説文も掲載されています。

 放送基準の第2条には「個人・団体の名誉を傷つけるような取り扱いはしない。」とあり、第32条には「ニュース報道にあたっては、個人のプライバシーや自由を不当に侵したり、名誉を傷つけたりしないように注意する。」とあります。さらに、第48条には「不快な感じを与えるような下品、卑わいな表現は避ける。」とあります。

 情報バラエティ番組は「ニュース報道」とは区別されるのではないかとも考えられますが、第31条解説には「ドキュメンタリーや情報系番組においても虚偽や捏造が許されないことはもちろん、過剰な演出などにならないように注意する。」とありますから、情報バラエティ番組が第32条の規定を免れるとは考えられません。

 今回の「スッキリ!!」におけるコメンテイター、勝谷誠彦氏の発言は私のコメントVTRを受けて「ほんと馬鹿な論議してるね、あの先生、俺ちょっとおかしいんじゃないかと思うね」と言っていました。これは明らかに、個人の名誉を傷つけるような取り扱いであり、下品な表現であると考えますが、日本テレビはそうは考えないのでしょうか。

 勝谷氏は私の発言を誤解していたために、こうした発言をされたと考えられます。しかし、たとえ誤解がなく、事実に基づいて同様の発言を行っていたとしても、個人の名誉を傷つけるものであることに違いありません。第2条の解説では「名誉毀損は、公然と事実を摘示し、個人や団体、法人などの「社会的評価」を低下させるおそれのある状態を生じさせることによって成立する」と書かれています。事実を提示して社会的評価を低下させるおそれのある状態を生じさせることが名誉毀損であると、明記されています。

 昨日お話しさせていた管理職の方は、こうしたことを全く理解されていませんでした。日本テレビが放送基準に従って放送していると言うのであれば、勝谷氏の発言を放送し、少なくとも2日間、特に何の対応もしなかったことが、放送基準第2条、第32条、第48条に違反しているか否かについての説明がなされてしかるべきです。情報バラエティ番組担当の管理職がこうした説明ができずに、何のための放送基準なのでしょうか。

 放送による人権侵害については、BPO(放送倫理・番組向上機構)の放送人権委員会が対応しています。対象について「名誉、信用、プライバシー、肖像等の権利侵害、およびこれらに係る放送倫理違反に関するものを原則とします。」とありますので、名誉を傷つけられた場合の申し立てを受け付けてくれることがわかります。ただし、まずは放送局に連絡してほしいと言われています。「苦情の申立てに対しては、まず放送局が真剣に受け止め、解決に当たります。」とあります。今回の件で言えば、現在はこの段階です。

 これで解決しない場合については、BPOが申し立てを受け付けてくれます。「放送局との話合いでは問題が解決せず、放送人権委員会の審理を求めたい場合、電話・ファックス・郵便などの方法でその内容を放送人権委員会事務局に示していただきます。」とあります。申し立てがあった場合には、委員会が審理の対象とすべきかを決め、対象と決められた場合には審理がなされ、審理の結果が公表されることとなります。

 BPOのサイトには、過去の相談事例が掲載されています。今回の件に関係しそうなものとしては、以下の事例があります。

2003年度仲介・斡旋解決事案 
・「話の内容をねじ曲げられた」との苦情

2007年度仲介・斡旋解決事案
・「ラジオ番組で誹謗中傷された」との元局アナからの苦情

2009年度仲介・斡旋解決事案
・「インタビューの編集により誤解を招いた」との訴え

 研究者のコメントの扱いについては、特に事例はないようです。

 また、同じBPOの放送倫理検証委員会が出した「TBS『みのもんたの朝ズバッ!』不二家関連の2番組に関する見解」では、「根拠の薄い断定・断罪コメント」「放送前の打ち合わせの不十分さ」が指摘されています。今回の「スッキリ!!」の件とも通じる内容です。

 今回の「スッキリ!!」の件については、日本テレビが放送基準をどのように考えており、勝谷氏の発言をどのように評価しているのかをしっかりと確認したいと考えます。BPOへの申し立ても含め、対応を進めていきたいと思います。

2011.03.10

日本テレビ「スッキリ!!」でのコメントの扱いについて(3)

 私のコメントが日本テレビ「スッキリ!!」で不当に扱われた件で、日本テレビの担当プロデューサーから話をしたいという連絡がありましたので、先ほど訪問してプロデューサーの方と管理職の方に会ってきました。

 主に管理職の方とお話ししました。どのように名誉回復したらよいか話を聞きたいとおっしゃるので、こちらから以下の疑問をぶつけました。

・当初の筋書きと異なるコメントが得られた場合に、筋書きを修正するしくみはないのか。
・VTRを司会者が批判するのは番組意図がはっきりしないということではないのか。どういう意図の番組であったのか。
・番組前の打合せで出演者から内容についての疑問が出されたようだが、そのことで番組の内容を見直すことはできなかったのか。
・勝谷氏の発言は、たとえ誤解がなかったとしても暴言と思えるが、日本テレビの放送基準では許されるのか。許されないとしたら、制作者側が問題に気づいて、たとえば非難された私に対してまず連絡をとるといった方法をとるべきではなかったのか。

 管理職の方は担当ディレクターとまだ直接話していないとかで、上記の質問それぞれについて具体的な回答はいただいておりません。日本テレビの放送基準についても具体的な説明はありませんでしたし、「本来は出演くださった方には放送後にお礼の連絡をし、その場で問題があればわかることもあります」などと現場の実態とは離れた理念をおっしゃっていました。

 私からは、「日本テレビが今回のことを真摯に受け止めて、コメントの趣旨を無理に筋書きにあてはめることをしないとか、勝谷氏が行ったような暴言は認めないとか、そうした方針を掲げて放送倫理向上に取り組んでくださるということであれば、私は研究者として十分報いてもらっているので、名誉回復かどうかはわかりませんが、それで十分です。しかし、そんなことはできませんよね。でしたら、軽々しく名誉回復などとおっしゃっていただきたくはありません」とお話ししました。

 研究者のコメントが不当に扱われる例はこれだけではないと考えられますので、こうした問題に対してせめて一石を投じられればと思っています。また進展があれば書かせていただきます。

2011.03.09

日本テレビ「スッキリ!!」でのコメントの扱いについて(2)

 3月7日(月)放送の日本テレビ「スッキリ!!」で藤川のコメントが不当に扱われた問題に関して、昨日(8日)に日本テレビにメールを送信した件、本日(9日)17時近くに担当プロデューサーより電話をいただきました。

 真摯に謝罪の言葉を述べていただき、「うかがって事情をご説明したい」と言ってくださいましたが、いらしていただくことはお断りしました。ご説明は、公開できる形で文書でいただきたいですし、謝罪でなく名誉回復を求めたいとお話ししました。

 私は、日本テレビについてはこれまでのおつきあいの中で感謝もしていますし、信頼もしていたつもりです。2000年に私たちは「メディアリテラシー教育研究会」を発足させ、多くの方々のご協力をいただきながら授業や教材の開発を進めてきました。当初から、日本テレビのメディアリテラシー担当の方が私たちの活動に強く共感してくださり、カメラの方、営業の方、アナウンサー、マーケティングの方、スポーツ担当の方等、多くの方を研究会の講師にご紹介いただきました。また、日本テレビのメディアリテラシー番組「メディア・マガジン」にはずっと関わらせていただき、大学生が小学生とともにビデオを作ったり、番組の裏側を見させていただいたりと、大変お世話にもなりました。千葉大学の授業「メディアリテラシー教育」にもご協力いただき、プロデューサーの方にお話をいただきました。私たちのメディアリテラシー教育に関する取り組みを支えてくださった大きな柱が、日本テレビの方々でした。

 私なりに日本テレビに貢献させていただいた自負もあります。特に、2003年に発生した視聴率操作問題をめぐって、信頼回復策の一つとして取り組まれた視聴者による番組制作の企画では、私がまとめ役のような立場で関わらせていただき、視聴者代表の方々と繰り返し議論を重ね、番組企画を作るお手伝いをさせていただきました。

 Twitterで多くの方々からリプライをいただいた中に、制作側があらかじめ定めたストーリーの中に研究者のコメントを入れ込もうとするところに無理があるとか、コメントが恣意的に編集されてしまうといったご指摘が多くありました。もちろんこうしたことは問題ですが、報道番組や情報番組ではどうしてもそうした作り方が必要な部分はあるとも考えられます。私としては、そのようなレベルのことを問題にしたいのではありません。

 今回、私は、手軽にネットに頼る行為とカンニングとの関係は短絡的にとらえられてはならない、ネットが普及して私たちの感覚は変わりつつあるが、ネットを利用すること自体はよいことである、ただネットを通して他人に頼ることに依存してはまずい、という見解をもってコメント収録に臨みました。コメントの一部が切り取られ、編集されることは覚悟の上で、ネット利用自体を否定しないこと、過度に単純に問題をとらえられることがないよう配慮して、発言したつもりです。しかし、私のコメントにつけられたナレーションが、あたかも私が短絡的にネット利用の害悪を指摘しているかのような誤解を与え、司会者からは「短絡的」と言われ、コメンテイターからは「馬鹿な議論」「おかしいんじゃないかと思う」などと非難されました。

 ある程度番組の構成を考えながら、担当者は取材を進めるでしょう。そして、構成に合うようにコメントをとろうとするでしょう。ここまでは必要なことです。しかし、実際に得られたコメントが予測と異なるものだった場合には、当然、番組の構成を修正しなければならないはずです。今回の場合で言えば、コメント収録が前日の夕方17時過ぎでしたから、放送までに番組の構成を修正する余地は十分にあったはずです。ナレーションを私の話の内容に合わせたものに調整することができなかったはずはありません。

 番組の中でコメンテイターの一人が、「今朝の打合せでこの話題はもうやめようと言った」と発言していました。司会者も、「ネットで検索しやすくなったからカンニングにつながる」ということを否定的にとらえていました。当日放送前の打合せでも、番組内容を修正する必要が明らかになっていたことがうかがわれます。

 日本テレビは、このような状況でも、番組の構成を修正することができない体制で放送を出しているのでしょうか。もしそうだとすれば、危なくてコメントなどできません。不適切な放送になりそうなときに、修正する体制がとれないのでしょうか。これまで日本テレビと関わらせてもらってきた立場としては、そのような体制をとってほしいと期待したいところです。

 私の意見は、むしろ番組司会者やコメンテイターに近いものでした。少なくとも、お二人には私の意図をご理解いただきたいと考えています。その上で、司会者やコメンテイターには、数百万人に向かって「短絡的」「馬鹿な議論」「おかしいんじゃないか」と不当に非難したことについてのご発言をうかがいたいものです。

 多くの方から、「スッキリ!!」で言われていましたね、と言われています。Twitterでも指摘されました。メディアリテラシー教育を研究する研究者として、メディアの利用について非難されるような発言をしたという印象を多くの方に与えたことは、研究者として大きな被害を受けたということなのだと思います。今後も日本テレビには、私の名誉回復をどのように考えていただけるのか、問うていきたいと思います。

2011.03.08

日本テレビ「スッキリ!!」でのコメントの扱いについて

 昨日放送の日本テレビ「スッキリ!!」で私のコメントが使用されましたが、使用のされ方が不当ですのでここに指摘しておきます。

 私の発言に先だって、「手軽にネットに頼る行為がカンニングにつながった可能性があると言います」と私がこのような「可能性」を話したかのように紹介しています。しかし、私はそのあとのビデオでも言っているように、「試験の範囲を教えてもらうのは悪いことはない」「宿題も自分でやってみた上でわからなくて誰かに聞くのはいいかもしれません」「最初から頼り切ってしまうのはまずい」「人に頼ると楽だから依存してしまうかもしれない」「従来以上に注意しなくてはいけない」と言っています。

 ところが、これを受けてスタジオでは、司会の加藤浩次氏が「ネットで検索しやすくなったからカンニングにつながるというのは短絡的すぎる」と受け、その後、コメンテイターの勝谷誠彦氏は「ほんと馬鹿な論議してるね、あの先生、俺ちょっとおかしいんじゃないかと思うね」などと暴言を吐いています。

 文脈上明らかに「あの先生」という言葉は私を指しています。言ってもいないことを言ったかのように編集され、コメンテイターに暴言を吐かれたわけです。

 日本テレビに厳重に抗議し、必要に応じて各所に知らせようと考えます。

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